探偵事務所への無料相談の予約を入れた、あるいは入れようとしている。
それは、あなたの人生を前に進めるための、非常に勇気ある一歩です。
ただ、「何を、どこまで話せばいいの?」という不安が、その一歩を重くしていませんか?
「正直に予算を言ったら、その上限ぎりぎりを請求されるのでは?」
「自分で調査して失敗したことを話したら、不利になる?」
「うまく説明できず、真剣に取り合ってもらえなかったらどうしよう…」
その不安、痛いほどわかります。
ですが、大丈夫。この記事を読めば、その不安は「戦略」に変わります。
「駆け込み寺」の管理人として、また行政書士として、あなたが相談の場で主導権を握り、騙されず、最適なプランを引き出すための「話し方」と「情報の出し方」を徹底的に解説します。
大前提:無料相談は「あなたが探偵を面接する場」である
まず、心の持ち方を180度変えましょう。
無料相談は、あなたが探偵に「助けてください」と懇願する場ではありません。あなたが「私の人生の大切な調査を、あなたに任せる価値があるか」を厳しく見定める“面接”の場です。
あなたは「依頼者候補」という、強い立場にいます。
探偵側は、あなたに契約してもらわなければ、売上になりません。
この力関係を理解するだけで、あなたの心には余裕が生まれるはずです。
その上で、「何を話し」「何を保留にするか」を戦略的に使い分けましょう。
【最重要】“隠さず話すべき”3つのこと
正確な見積もりと調査プランを出してもらうために、以下の3つの情報は絶対に隠してはいけません。これを曖昧にすると、見積もり自体が曖昧になり、後で「話が違う」というトラブルの元になります。
客観的な事実(パートナーの情報)
これは、探偵が調査計画を立てるための「設計図」です。
- パートナーの顔と全身がわかる鮮明な写真
- 勤務先(会社名、住所、おおよその退社時間)
- 使用車両(車種、色、ナンバー)
- 主な移動手段(電車通勤、自家用車など)
これらが正確であるほど、調査員の配置や必要機材が明確になり、見積もりの精度が上がります。
あなたの最終的な“ゴール”
ここが曖昧だと、探偵は最適なプランを提案できません。
- ゴールA:「とにかく事実か否か、白黒ハッキリさせたい」
→ 必要なもの:浮気相手との接触の事実(1回でOK)。
→ 提案されるプラン:調査時間を短く抑えた、比較的安価な「事実確認プラン」 - ゴールB:「裁判で勝って、慰謝料を請求したい」
→ 必要なもの:言い逃れのできない「不貞行為(肉体関係)の証拠」が複数回分。
→ 提案されるプラン:法廷で通用する高品質な報告書を含む、長期間の「証拠確保プラン」
-
―NGな相談例―
- 「よくわからないけど、とりあえず調べてほしい。いくら?」
→ これでは、探偵は必要最低限のプラン(ゴールA)しか提案できず、後で「この証拠じゃ裁判で使えない!」となっても手遅れです。
あなたの「自力調査の履歴」(特に失敗した場合)
これは非常に話しにくいことだと思います。
「GPSを付けたら、バレて外された」「ボイスレコーダーが見つかって、逆ギレされた」…
しかし、これは絶対に隠してはいけない、最重要情報です。
―なぜ話すべきか?―
パートナーが「自分は監視されている」と既に警戒している場合、通常の調査方法(調査員2名、車両1台など)では、高確率で失敗(バレる)します。
プロは、警戒レベルMAXの対象者に対しては、調査員を増員し、車両を頻繁に入れ替え、全く別の調査手法(張り込み場所を変えるなど)を取る必要があります。その前提を隠して依頼すると、調査は失敗し、あなたのお金は無駄になります。
探偵は、あなたを責めるためにこれを聞くのではありません。調査を成功させるために聞くのです。正直に話してください。
“話すと損する”かもしれない3つのこと
ここからは高度な交渉術です。
「嘘をつく」のではなく、「情報を出すタイミングを保留する」ことで、あなたが不利になるのを防ぎます。
相手の「質問」に答える前に、あなたの「予算」を言ってしまうこと



これでは、本当は50万円で済む調査だったかもしれないのに、あなたが提示した上限額に合わせたプランが出てきてしまいます。


先に「あなたの希望」を伝え、それに対する「探偵の回答(見積もり)」を引き出す。これが鉄則です。
見積もりが出た後に、「その金額は難しいので、もう少し費用を抑えるプランはありませんか?」と交渉するのが、賢い順序です。
こちらの記事も参考にしてください。

感情的な「愚痴」や「罵倒」に終始すること
あなたの辛い気持ち、怒り、悲しみは、本物です。それを吐き出すことは、カウンセリングの場では非常に重要です。
しかし、初回の「無料相談」という“ビジネス交渉の場”においては、感情的な話に時間を使いすぎると、本来得るべき情報を得られずに終わってしまいます。
探偵は、あなたの感情ではなく、「事実」に対して見積もりを出します。
「許せないんです!」と1時間泣き続けるよりも、「毎週水曜の19時に〇〇駅で降りるようです」という1つの事実の方が、調査費用を数十万円安くする力があります。
まずは冷静に、事実と希望を伝え、見積もりと調査計画という「成果物」をしっかり受け取ることに集中しましょう。
他社と「相見積もり」していることを、あからさまに話すこと
「他社さんでは〇〇円って言われたんですけど、もっと安くなりますか?」
これは一見、有効な交渉術に見えますが、探偵相手には逆効果になることがあります。
なぜなら、探偵の調査は「安ければ安いほど良い」というものではないからです。
無理な値引きを要求すると、調査員を1名に減らされたり、古い機材を使われたり、報告書が簡素なものにされたり…と、調査の“品質”を下げられる可能性があります。
品質の低い証拠では、裁判で勝てません。
「価格」で競争させるのではなく、各社の「調査の品質」と「プランの誠実さ」で見極める姿勢を見せることが重要です。
【必須】あなたが“必ず聞くべき”質問リスト
最後に、あなたが相談の場で必ず確認すべき「魔法の質問リスト」を用意しました。
これを聞くだけで、相手が悪徳業者か誠実な業者か、ほぼ見抜くことができます。
- 「この見積書に書かれている金額以外に、追加で発生する可能性のある費用は“1円”でもありますか?」
▶「諸経費込み」か「別途実費」かは、雲泥の差です - 「調査員は何名体制が基本ですか? 1名になる可能性はありますか?」
▶2名以上が基本です - 「万が一、調査が失敗(失尾)した場合の対応はどうなりますか? 料金は発生しますか?」
「もし契約時間を超過しそうな場合、延長の判断は誰が、どのタイミングで行いますか?」
▶勝手に延長されていないか - 「調査報告書は、どのような形式ですか? サンプルを見せていただけますか?」
▶写真が鮮明か、時系列かを確認 - 「今日、ここで契約しないと、この料金は適用されませんか?」
▶「今日だけ安い」は悪徳業者の典型的な手口です
まとめ
探偵との無料相談は、不安な場所ではありません。
正しい知識で武装し、あなたが主導権を握れば、それはあなたの未来を守るための、最も強力な「作戦会議」の場となります。
この記事で、あなたの心の準備は整ったはずです。
次は、実際の相談がどんな雰囲気で進むのか、シミュレーションで確認して、最後の不安を取り除きましょう。
準備は万端ですか?
次は、実際の会話の流れを体験してみましょう。

